講演企画
かんもくフォーラム2023 -ONLINE開催-では「場面緘黙」に関する様々な講演をご用意しております。
各講演は人数制限なくリアルタイムでご視聴いただけます。
またご参加者の方々は後日アーカイブ視聴もしていただけますので、他の企画と重なる講演は後日ゆっくりご覧になり、当日は他のイベント参加いただければ嬉しく思います。
講演「場面緘黙ってなんだろう」
11月11日(土曜日) 10:30~12:00(アーカイブ 録画視聴可能)
講演者情報
広瀬 慎一さん
かんもくグループ北海道 世話人。精神科病院で臨床心理士・公認心理師として勤務。
当事者に限らず、経験者・家族・支援者も含めて、そのような悩みを抱えている人たちが「安心」してつながり、交流できる場をつくりたいと2015年に「かんもくグループ北海道」を設立。当事者や経験者、家族、支援者の集まりを定期的に開催されています。
場面緘黙は、不安症という精神疾患(こころの病気)に分類されます。決して「個性」や「性格」ではありません。講演では、病気の症状として場面緘黙を理解するために、場面緘黙の症状の特徴、関係する他の症状や問題、一般的な支援や対処の方法について説明します。
また、場面緘黙の改善に必要な環境についても、具体的に考える時間にしたいと思います。声を出しにくい環境とはどのようなものか。声を出しやすい環境とはどのようなものか。支援や対処を考える前に、環境について考えることが重要です。声を出すことや話すことに対して、心理的に安全だと感じられる環境について説明します。
場面緘黙を理解することが「やさしさ」につながります。当事者であれば、自分への「やさしさ」につながります。家族や支援者であれば、当事者への「やさしさ」につながります。「やさしさ」に包まれながら、場面緘黙の改善へ向かうことができる社会をつくるために、今回の講演が少しでもきっかけになれたらと思います。
講演「場面緘黙症状をもつ子どもへのアセスメントと支援 -段階的エクスポージャー法を中心に-」
11月11日(土曜日)13:00~15:00(アーカイブ 録画視聴可能)
講演者情報
角田圭子さん
かんもくネット 代表(臨床心理士・公認心理師)。
小児科心理、スクール・カウンセラーとして勤務。
2007年より場面緘黙児支援のための非営利の任意団体「かんもくネット」を設立。以降、精力的に講演会や研修会、書籍の監修、海外書籍の翻訳、研究活動など行っています。
かんもくネットの角田圭子さんより支援者の方々に向けた専門的なお話をしていただきます。
場面緘黙や不安症に対してよく用いられる治療介入法は「段階的エクスポージャー法」です。
不安が少ない場面(人・場所・活動)からスモールステップで話せた経験を積んでいき、話せる場面を家庭から学校へと増やしていきます。
フェイドインやシェイピングなどの技法を用いて「不安な場面で発話を避ける行動のクセ」を少しずつ修正します。
ただ、この段階的エクスポージャーのスタートラインに立って階段を上るには「安心できる環境」や「自分を調整するスキル」が必要です。例えば、家庭内外で何か辛いことがあったり、発話以外の困り事があったり、家庭でも発話が少なかったりする場合は、段階的エクスポージャー法をなかなかうまく進められないことがあります。
今回の講演では、段階的エクスポージャー法について具体的に説明し、学校における合理的配慮や支援、クラスでの理解の進め方、自己調整スキルを伸ばす方法などについて取り上げる予定です。
「緘黙の子どもについて知ろう」(保護者・支援者向け)
11月11日(土曜日) 15:00~17:00(アーカイブ 録画視聴可能予定)
実際に子どもの頃に場面緘黙だった方から、経験談を聴くことができます!
自分のお子さん、支援しているお子さんに対して
「なんで話せないんだろう」
「こういうときどうしてほしいんだろう」「どう思っているんだろう」
そんなふうに気持ちが分からないことも多いのではないかと思います。
多様な場面緘黙っ子のうちの一部にすぎないけれど、数名の場面緘黙経験者に来てもらってお話を伺います。
子どものころの経験や気持ち、感じていたことを話してもらったり、 みなさんからの質問に答えてもらったりして、
少しでもご自身のお子さんの参考にしてもらえればいいなと思っています!
講演「場面緘黙だったボクがいえること」
11月12日(日曜日) 15:00~17:00(アーカイブ 録画視聴可能)
場面緘黙の経験者からさまざまな体験談を伺います。
講演後に質疑応答の時間を取ります。ご質問はZoomのChat機能より受付いたします。
研究発表
11月12日(日曜日) 10:00~12:00
まだまだ進んでいない場面緘黙の研究。
学会ではありませんが、場面緘黙の研究をしている皆さん、それに興味がある方に向けて。
発表者の方1人につきおよそ40分で、研究発表と、発表を見られた参加者の方との質疑応答を行います。
いろんな方面からの場面緘黙に関する研究の発表をぜひご覧ください!