フォーラムの語源は「公共広場」を意味するラテン語【forum】だとされています。公共広場は古代より討論の場として機能していたことから「複数での討論・討論の場」としてフォーラムという言葉が用いられてきました。
「緘黙」と「討論」とは相反する語のように思われます。
ですがあえて「緘黙だけれど話し合う」「緘黙だからこそ話し合う」ことが出来る。またそうした場を提供したいという想いを込めて「かんもくフォーラム」と名付けました。
当事者の話を聞くこと、支援者、当事者で話しあうことで場面緘黙というものに新しい視座が生まれるかもしれません。それがこれからの皆様の人生に有用であればと願います。
【ご参加いただいた皆さまに感謝をこめて】
かんもくフォーラム2023 主催者 田中・望月より
改めまして、2日間のご参加ありがとうございました。
Peatixでの申し込みは270名超え、本当にたくさんのみなさまにご参加いただき、実行委員一同かんもくフォーラムの盛り上がりにびっくりしました。
それと同時にうれしさや達成感でいっぱいです。
お金も時間もハードルが低いオンラインだから申し込んだという方も多いでしょうし、顔出ししない、チャットを使える、まずは様子を伺える…そんなオンラインならではの環境によってのメリットを感じていただけた方も多くいたようでした。
対面だったら発言しづらかったであろう講演中や発表中も、チャット欄を利用することでいろんな感想、質問でにぎわっていました。
そうやってたくさんの人に気軽に参加してもらえたということでオンラインならではの良さを改めて感じました。
実行委員は1年以上、それぞれの本業の合間を縫って準備をしてきました。
たくさんの企画をやりたくて欲張ってしまったから準備もすごく大変だったけれど、この2日間の様子を見て「ああ…頑張ってよかったなあ…」とすごく感じました。クロージングの時間でお寄せいただいた感想を読みながら、泣いてしまいそうなくらいでした。
15名の実行委員をはじめとし、協力していただいた29の団体や個人、なにより277名の参加者の皆様がいたから、こんなにも充実した【かんもくフォーラム2023】にすることができました。
皆さんにとって、 オンラインだからこそできるつながりを得られた、参加できた、仲間が出来た、知識が得られた、楽しめた、励まされた…そういう何かちょっとでも前向きになれる体験をしてもらえていたら嬉しいです。
本当にありがとうございました!
かんもくフォーラム2023 当日参加申込 および アーカイブチケット の受付・販売は終了しました。
当日参加・アーカイブ配信とも、多くの方にお申し込みをいただきまして、誠にありがとうございました。
かんもくフォーラム2023
2023年度の【かんもくフォーラム】はZoomを利用したONLINE開催でした。
立場ごとの部屋を自由に行き来し、知り合った方々と小部屋に移動してさらにゆっくりとお話する。古い友人やまだ見ぬ支援者、友人と出会う場所をZoom上で提供しました。
講演「場面緘黙ってなんだろう」
講演者:広瀬 慎一さん
かんもくグループ北海道 世話人。精神科病院で臨床心理士として勤務。
場面緘黙は、不安症という精神疾患(こころの病気)に分類されます。決して「個性」や「性格」ではありません。講演では、病気の症状として場面緘黙を理解するために、場面緘黙の症状の特徴、関係する他の症状や問題、一般的な支援や対処の方法について説明します。
支援者向け講演「場面緘黙症状をもつ子どもへのアセスメントと支援 -段階的エクスポージャー法を中心に-」
アーカイブ 録画視聴可能 ※質疑応答は録画視聴できません※
講演者:角田圭子さん
かんもくネット 代表(臨床心理士)。小児科心理、スクール・カウンセラーとして勤務。
場面緘黙や不安症に対してよく用いられる治療介入法は、段階的エクスポージャー法です。
不安が少ない場面(人・場所・活動)から、スモールステップで話せた経験を積んでいき、話せる場面を家庭から学校へと増やしていきます。
フェイドインやシェイピングなどの技法を用いて「不安な場面で発話を避ける行動のクセ」を少しずつ修正します。
ただ、この段階的エクスポージャーのスタートラインに立って階段を上るには「安心できる環境」や「自分を調整するスキル」が必要です。例えば、家庭内外で何か辛いことがあったり、発話以外の困り事があったり、家庭でも発話が少なかったりする場合は、段階的エクスポージャー法をなかなかうまく進められないことがあります。
今回の講演では、段階的エクスポージャー法について具体的に説明し、学校における合理的配慮や支援、クラスでの理解の進め方、自己調整スキルを伸ばす方法などについて取り上げます。
講演「場面緘黙だったボクがいえること」
講演者:大橋伸和さん
場面緘黙経験者・ひきこもり経験者として、克服した現在も「ひきこもりピアスタッフ」として活動中。
自身の経験を元に講演活動・支援活動をされています。
場面緘黙だった頃から今に至るまでのご自身の経験から、場面緘黙の自分にとって必要だった支援について語っていただきます。
場面緘黙の子どもを知ろう
際に子どもの頃に場面緘黙だった方から、経験談を聴くことができます!
自分のお子さん、支援しているお子さんに対して
「なんで話せないんだろう」
「こういうときどうしてほしいんだろう」「どう思っているんだろう」
そんなふうに気持ちが分からないことも多いのではないかと思います。
多様な場面緘黙っ子のうちの一部にすぎないけれど、数名の場面緘黙経験者に来てもらってお話を伺います。
子どものころの経験や気持ち、感じていたことを話してもらったり、 みなさんからの質問に答えてもらったりして、
少しでもご自身のお子さんの参考にしてもらえればいいなと思っています!
場面緘黙 経験談「場面緘黙とわたし」
かんもくフォーラム2023 ONLINEに実行委員として参加されている方々を中心に、場面緘黙とともに過ごした期間のお話を体験談としてお伺いします。
個人の体験談ではありますが、その中で必要な支援など考えるきっかけになればと思います。
特技・メッセージ 公募 発表会
事前募集した参加者の方々から特技や場面緘黙へのメッセージを見ていただけます。
場面緘黙 支援団体・親の会 紹介
全国の支援団体・親の会を動画で紹介します。
場面緘黙 研究発表会
場面緘黙についての研究発表を三名の研究者に発表いただきます。
かんもくライブ「希望を星につなげ 〜2010年代から2020年代、そして未来へ~」
かんもくライブフェスさん、ギタリスト小西佳太さんをお呼びしてのライブパフォーマンスです。